酔いどれオンジの随想録(エセー)

酔いどれオンジの随想録(エセー)

日常系の随想録です。

常体質と刺激物活性体質

鰻を食べたくなった。

多分、俺の身体が、弱ってきたのだと思う。

いつも行く店は、関西風の店だ。
関東に住んでいたときは、当然、関東風だったのだが、どちらも美味い。
関西、関東では、調理の仕方は違うそうだ。
関東-背開き、蒸す、竹串、頭を落としてから焼く等
関西-腹開き、蒸さない、金串、頭も切らずに焼く等

背開きと腹開きの差は、武家文化と商人文化の違いと言われるが、個人的には、少し違うと思う。
腹開きは、切腹をイメージするから嫌われると言われるが、背開きのほうが、武士にとって、屈辱以外、なにものでもないと思う。
敵としても、背中を切るのではなく、潔く、切腹させてやるのが、武士の情けだったのではないかと思うのだ。
これは、完全な私見だが、関東は、人口が多いので、効率を考えた結果、背開きの方が、手間が掛からないから、客を待たせないための方策だったのではないか。

蒸すのも同じ理由だろう。
当時、養殖ではなく、自然に取った鰻なので、身が硬いため、柔らかくするのに時間がかかるから、前もって、蒸しておいたのではないか。
今は、ほぼ養殖なので身は柔らかい。

竹串も、金串に比べて。大量に用意しておきやすいからだと思う。
頭を先に落とすのは、関東には、頭を食べる習慣がないからだ。
関西は頭を食べるので、焼いてから頭を落とす。

よって、関東と関西の鰻の作り方が違うのは、武家社会と商人文化の違いでないと思っている。
何度も言うが、関東風・関西風、どっちも美味い。
俺は、身体の調子が悪い時、特に、二日酔いが治まりかけてきた時、鰻かトンカツが食べたくなる異常体質なのだ。
鰻には山椒、トンカツには辛子を、周りがドン引きするくらい、タップリかけて食べる、刺激物活性体質でもある。

さあ、鰻を食べに行こう。