酔いどれオンジの随想録(エセー)

酔いどれオンジの随想録(エセー)

日常系の随想録です。

期間限定元の木阿弥

タバコが、決して身体にいいとは言えないとことは、誰しも十分理解していると思う。

しかし、半面、若干、喫煙で、精神的な安定を期待できるところが曲者なのだ(吸わない人には理解できないと思う)。

出来れば、一生、喫煙出来れば言うことないが、歳を重ねると病気等により、喫煙をやめざるを得ない人が増えてくる。

一時、俺は、100本/日の喫煙をした時期もある。いわゆる、ヘビースモーカーだった。
流石に、1日100本も吸うと、食べ物の味の感じ方がおかしくなるし、慢性的に、扁桃炎の症状も出ていた。さらに、歯も汚れて、歯医者にいけば、歯科衛生士から苦言をくらい、徐々に、タバコが美味しく感じられなくなってきたものだ。その後、努力により、節煙に成功し、40本/日位になった。

その後、40歳代後半に入り、定期健康診断で、血圧が高いと指摘を受け、高血圧の薬を飲むか、生活習慣を改善するかの選択を迫られた。
とりあえず、俺は、後者(生活習慣を改善する)を選んだ。
具体的には、減塩と節煙(20本/日)を中心に、数カ月、生活習慣の改善に取り組んだが、あまり効果は得られなかった。

今度は、思い切って、節煙を、ついに、禁煙に切り替えたのだ。

喫煙は、辛いだろうと思っていたが、(某ガムの力を借りたものの)不思議なことに、想像より簡単にやめることができた。

しかし、残念なことに、2カ月後には、簡単に、喫煙ライフに戻ってしまった。
戻ったきっかけは、ストレスのない、とある休日の朝ウォーキングの最中だった。いつものコースの途中に公園があり、ふと、立ち止まったときに、心地よい風が吹いた。思い切り、何回も深呼吸をしてみた。

「なにこれ!めちゃ気持ちいいやんか。こんなに空気がおいしいのは始めてかもしれん。」

「ちょっと待てよ?今、ここで、タバコを吸ったら、絶対ウマイやつなんじゃないか。」・・・・悪魔の声が聞こえた。

瞬間、俺の足は、迷うことなく、近くのコンビニに向かっていた。

そして、元の木阿弥となった。

なぜ、禁煙に失敗したか。それは、禁煙1カ月位から、禁煙はそんなに難しくないのだ、という甘い考えを持っており、実は、「ちょっと吸っても、いつでも辞められるで。」と、心の中で、悪魔がずっと囁いていたことに気がつかなかったからだ。

そして、あれから10年経った今、2回目の禁煙に挑戦しているところだ。
そう、今、俺は、タバコをやめている(というか強制的にやめさせられている)。
今回の禁煙の様子は、後日、報告するとしよう。
コロナ禍のなか、今が、禁煙のチャンスやと思う。禁煙せざるを得ない状況なら、今しかないで。