早く蚊になりや
この間、定期健診のため、病院を受診した。
血液検査を受けに、中央検査室で、順番を待った。
いつも思うのだが、採血を担当するのは、ベテラン技師がええ。
普通の技師より、ベテランの技師は、採血が上手い。痛くないし。
今日は、技師8人で対応しているが、2人ほど若い技師がいる。
このあたりは、極力避けたい。
俺の、この順番でいくと、まず若い技師には当たらないだろうと思いきや、一人の若い技師の時間がかかっており、回転が悪くなり、順番が、ずれてきた。
・・・・参りました。
若い技師に、大当たり。
「アルコールにかぶれませんか?」、と、意外と明るい。
右手を出したが、必死に、血管を探している。
左手に変えて欲しいというので、従い、左腕を差し出したが、血管が見つからないようだ。
こんなことは、初めてや。
結局、右手に戻して、とりあえず、針を刺したが、血液が少ししか取れない。
素人目でも、針が、完全に、血管まで到達してないんじゃないかと感じた。
針を刺した部分が、ズキズキと痛み始めた。
「痛いで。」
「すいません、左手に変えてください。」というので、左手に変えたが、また、血管を探しはじめた。
俺にすら、血管が見えてるのになあ。何を探しているんや?
そうしていると、隣で採血していた、ベテラン技師の感じがする人が、「申し訳ありません、代わります。」、と、登場した。
流石、ベテラン技師。即採血完了。痛みもない
ベテラン技師は、まさに蚊のようだった。
いつ刺され、いつ血を吸われたかまったく分からないぐらい、上手かった。
若い技師は泣きそうな顔で、「すいません」と謝った。
君も、早く、ボウフラから蚊に成長するんやで!