酔いどれオンジの随想録(エセー)

酔いどれオンジの随想録(エセー)

日常系の随想録です。

ふわふわ勘違い

つい先日、墓参りに行ってきた。

墓に着いてから、線香に火をつけるためのライターを持って来ていないことに気が付いた。
仕方がないので、墓の近くにあるコンビニに寄った。

店員さんが2名いる、比較的小さなコンビニだ。
せっかくなので、墓に供えるお茶と饅頭も買うことにした。

レジに行き、バイトらしき若い男性に、「100円ライター、1個頂だい。」と言った。
その店員さんが、「すいません。置いていません。」と言った。

えーーっ!線香、どうしよう。

レジ近くの、タバコ棚を見渡してみると、色とりどりの100円ライターが並んでいるのを見つけた。

俺と若い店員さんとのやりとりを見かねた、年配の店長らしき男性が来て、こう言った。

「お客さん、すいません。100円ライターはないですが、162円ライターなら置いています。」

・・・。
店長さん、まさか、俺をからかっている?
一瞬、何が起こったのか、わからなかったので、頭の中を整理した。
つまり、162円のライターはあるが、100円のライターは無い、ということなのだな。
そもそも、俺が、最初に、「使い捨てライター」と言えばよかったのだ。
「100円ライター」が、「使い捨てライター」のことだと通じるものと、完全に思い込んでいた。まさかの勘違いや。

心を落ち着けて言った。

「ほんなら、その、162円ライター頂だい。」