酔いどれオンジの随想録(エセー)

酔いどれオンジの随想録(エセー)

日常系の随想録です。

老人専用スポーツジム

手の痺れと、背中の痛みが、しばらく治らず、気になったので、整形外科に行った。

検査結果、頸椎ヘルニアとの診断を受けた。
ビタミン剤の服用と牽引治療が必要であり、できるだけ、リハビリ牽引に通うようにとの指示を受けた。

その日、1回目の牽引を受けるため、人生で初めて、リハビリ室に入った。

そこは、爺さん、婆さんのオンパレードだった。
俺が、一番の若手であるは、確実やった(俺は、60歳の後半であるが)。

ここは、ヘンゼルとグレーテルの世界か?

リハビリ室では、順番待ちも含めて、30~40人が治療をうけていた。
中には、牽引だけはなく、電気治療、マッサージ、ウオーターベット等、フルコースで受けている強者もいた。

順番を待っている間、治療中のご老人方が、機械の音に負けないように、大きな声で会話をしているのが、耳に入ってきた。
話からすると、多くの人が、毎日のように、リハビリに通っているようだった。
とにかく、顔見知りが多く、それぞれが、会話を楽しんでいた。

ここは、老人専用のスポーツジムや。待合室は、いわゆるサロンで間違いない。

地元の小さな整形外科に併設のリハビリ室ですら、この状況。
これだけ多くの人が、毎日、リハビリを受け続けているのなら、日本の医療費の崩壊は時間の問題のような気がしてきた。
まだまだ若い、働き盛りの人たちが、この状況を見たら、泣けてくるんじゃないかと思った。